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11月23日号
■ 尾辻さんは、厚労大臣ですか?
こりゃ、大変な厚生労働大臣が誕生しました。尾辻厚労大臣のことです。尾辻さんは、2年間だったか、世界を放浪したことがあるという経歴を持つ政治家として有名で、私は、“庶民派”ではないかと期待していました。でも、見事に裏切られました。
尾辻大臣の答弁は、まるでウシさんとカエルさんが面白いコントを展開する「パペット・マペット」のようです。尾辻さんのぬいぐるみを取ると、下から小泉総理か竹中大臣、あるいは谷垣財務大臣が現れる! そんな感じです。
古川元久代議士は小泉改造内閣を「財務省シフトの内閣」と看破していました。11月16日に参院厚労委で初めて尾辻厚労大臣に質問して、私も「尾辻さんは、厚労大臣ではない。小泉さんの分身だ」と実感しました。以下、答弁ぶりを紹介します(要旨です。詳しくは、後日公開される国会の議事録をご覧ください)。
<尾辻大臣の「自立」について>
山本) 尾辻大臣は「社会保障構築のキーワードは自立」と言っている。自立は、「他の援助を受けずに物事をやっていくこと、自力で生活を立てること」という意味だ。厚生政策の最高責任者が自立を強調するのは、「社会保障に頼るな」と言っていると受け止めてよいのか?
尾辻) 自立していただきたいと思っております。
山本) 自立支援と言ったほうが良い。いろいろな生き方ができるように選択肢を準備するのが厚労省の役目だ(社会保険や社会保障制度の運営責任者としては、自助よりも共助を強調すべき立場なのではないかと、思うのですが)。
<年金法案の柱について>
山本) 政府・与党が成立させた年金法案で、今後は、保険料の収入の範囲内で給付を賄う、保険料収入が少なければ給付は自ずと下がると決めたのですね。
尾辻) その通りです。
山本) 保険料収入が不足すれば、給付水準を例えば47%に下げるとか、年金支給開始年齢を67歳などに引き上げて、収支のバランスを取るということですね。
尾辻) その通りであります。
<社会保障費の伸びの抑制について>
山本) (年金はマクロ経済スライドの導入によって、GDPの伸び率の枠内に収めるという手法を厚生省は使った。年金と同様に)医療や介護の給付費の伸びを、GDPの伸び率のなかに納めることは可能と考えているのか?
尾辻) 医療給付費の国費負担は現在26兆円。2025年には59兆円になるが、GDPの伸び率の範囲内だと38兆円に納めなければならない。何とか可能にしなければならない。
その他の主な質問事項です。
○ 混合診療の解禁で低所得者が高度先進医療を受けられないという事態にならないか(厚労省は、保険給付費の抑制という狙いから、高度先進医療への保険適用を遅らせるのではないか)。
○ 介護保険で軽度者への給付を抑制するという考えを拡げれば、医療保険で風邪などの「軽度者」を医療保険の給付から外すということにならないか。介護保険も医療保険と同様に、自己負担が2割や3割にならないかと尋ねたが、「(経済財政諮問会議などから、そういうプレッシャーは掛かっているが、)少なくとも近い将来においては、そのことは考えていない」という答弁でした。
○ 生活費保護費の国庫負担率削減に関しては「地方への裁量を大きくして、国庫補助率が下がるなかで、地方が特色を活かして実施主体としての仕事をして欲しい」との答弁が返って来ました(国が一律の給付基準を決めている生活保護制度だから、地方自治体が裁量を働かせる余地はないはずだが)。
◆ 今週の「何でやねん!?」
* イラク問題についての、この人の発言は必ずフォローしなければと思う。酒井啓子さんだ。先日もNHKの日曜討論に、藤原帰一・東大教授とともに出演。両名とも、なるほどと肯く話を展開されていた。一緒に出演の前首相補佐官・岡本行夫さんもファルージャ攻撃には反対を表明。米軍のファルージャ攻撃の正当性を問われた町村外相は、「他に選択肢がありますか?」と開き直った。そりゃ、返答に窮したときの捨て台詞。町村外相、あんたの負け! 山崎拓さんや川口前外相ではなく、酒井さんや藤原さんに首相補佐官就任を依頼すれば良いのにね。
* 国立成育医療センターを訪問。大人用のベッドに、まるで枕が置いてあるかのように横たえられた小さな身体。「新生児の集中治療施設は、3床あれば保険適用となることから、小規模の医療機関が全国展開された。今後は、治療実績のある医療機関に如何にして集中するかが課題。どれだけ小さな未熟児を救ったかを競うのではなく、障害が残る程度も考慮しなければならない」と医師。彼の言葉が重く心に残る。マクドナルドハウス(入院患者の家族用宿泊施設)も見学。大阪で建設反対運動が起こったのは、誠に残念だった。
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