――「坂口試案」のセールスポイントは。
「どれだけの保険料負担で、どれだけの給付を受けられるかを明らかにした。保険料負担を年収の20%以下とし、年金給付額は現役時代の所得の50%を保証した。そのため約百四十兆円の年金積立金を取り崩す。前提として、基礎年金の国庫負担割合の引き上げはやらなければならない」
――引き上げに必要な年二・七兆円の財源を「増税しかない」と発言した。
「減税では財源は出てこない。どこで税をねん出するかは税制改正の中で考えてもらいたい」
――試案で若年層の不信を払拭(ふっしょく)できるか。
「厚生年金なら二十、三十歳代の人には、納めた額の二倍は必ずお返しする。ただ実質賃金を年1%上昇させる経済運営と、出生率の維持、回復が前提となる」
――民主党案と比べるとどうか。
「(民主党案の)巨額な基礎年金を消費税で賄うことに国民が合意するのか。年金一元化には納税者番号制度を導入し、自営業者らの所得把握をせねばならないという問題がある。試案では負担と給付のバランスを示したが、年金の姿、形は描いていない。年末にかけて、政府の意見をまとめたい」
――給付削減を求める財務省とは意見が違う。
「これまでのことは取っ払って話をする。財務相とは、一から仕切り直しをしてやっていくという話になった」
――首相が年金支給開始年齢の再引き上げの検討を指示した。
「(収入があって支給を)遅らせてもいいという人は、遅らせて問題はない。ただ一律に遅らせるのは無理だ」
さかぐち・ちから 三重県立大学(現・国立三重大学)医学部卒。医学博士。1969年三重県赤十字血液センター所長。72年衆院議員当選、93年労働相、98年公明党副代表。2001年から厚生労働相。著書に「あなたも名医」など多数。69歳。
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