2006年6月6日 参議院厚生労働委員会
 

山本孝史君 次の課題ということは、支出することもできるという認識ですね。

国務大臣(川崎二郎君) 最終的に、療養病床の話をまず切り出しにいたしておりますけれども、一般の病床やそうしたものを転換していくときに支出はでき得るだろうと思っております。

山本孝史君 だから、午前中の武見先生の御質問にあるように、一体自分たちの保険料はどこへ行ってしまうんだという形になるから、ここは本来、税でやる話なのに、福祉的なものだから税でやる話なのに、財源がないから健康保険財政の上に乗っけて取りやすいところから取るということになっていく。そのことはやっぱりちょっとやめていただきたい。おかしい、筋が立たないと私は思います。

  それから、健診データの取扱いなんですけれども、今、現在政管健保に入っていて事業所で労働安全衛生法に基づいて健康診断を受ける、このデータについては保険者の方から提出を求められれば出さなければいけないということになっているんだそうです。高齢者医療制度でのレセプトデータは全部広域連合に行って、そこが保管しなければいけないと言っている。

  申し上げたいのは、従来、市町村が中心になって保健事業をやってきたのに、その基になるデータが、高齢者の場合は広域連合の方にあって、しかも各労安法で持っているやつは事業所にある。それを集めようとしておられるのか、あるいはどういうふうにして使っていこうとしておられるのか、あるいは使わないのか、この提供を求められたら出さなければいけないという義務規定を置かれたその趣旨というのはどこにあるのかということについて御説明をいただきたいと思います。

国務大臣(川崎二郎君) 今回の改正において、保険者に対し特定健診や特定保健指導のデータの保有を義務付けいたしております。これは、保健指導の際に過去の健診データの推移を活用すること、保健指導後の健診データの改善状況等から保健指導を行う事業者の評価や選定に活用することなどが考えられます。

  このように、保険者については被保険者等に対して実施した健診のデータ等の保有が義務付けられております。被保険者が労働安全衛生法に基づいて行われる事業主健診など特定健診に相当する健診を受けることができる場合には、保険者はその被保険者に対する特定健診を行わなくてもよい、行わないということになりますからデータがない、したがいまして、この場合において健診等のデータを保険者が保有できるようにするために義務付けをいたしたものでございます。

山本孝史君 今度、政管健保を都道府県単位に、健康保険協会でしたっけ、これ分かれますよね。その支部のところが、そうすると各事業所に対して、あんたのところで労安法に基づいて健診したんならそのデータをうちによこせと、こういうことになるんですか。

政府参考人(水田邦雄君) それは、正に御指摘のとおりの展開になろうかと思います。

山本孝史君 そのときに、労安法に基づいて事業所がやっている健診ってかなりばらつきがあると思うんですけど、私も総務課長でしたので健診担当やりましたけれど、それはそうすると、名前だとか住所だとか、それぞれの健診データをトータルでその健康保険協会に提供すると、こういう理解ですね。

政府参考人(水田邦雄君) それは今後のことになりますけど、特定健診の事項について今後特定をいたしますので、それと労安法上の義務の重なり合い、これは確定した段階で取扱いについては定めていこうと、こう思っております。

山本孝史君 そうすると、それを集めた保険協会なりは、そのデータを基に特定保健の指導をやると、こういうことになるわけですか。そのときに地域単位でやっている市町村と保険協会は全県一つですよね、このかかわりというのはどうなるんですか。

政府参考人(水田邦雄君) 結局、全国健康保険協会の場合ですと、中小企業等にお勤めの方につきましては、保健指導は全国保険協会がやるわけですので、市町村と、何と申しますか、これ正に保険者としての仕事として保健指導をやるわけでございます。

  若干問題になりますのは被扶養者の場合でありまして、必ずしも職域を単位として健診ができないわけでございまして、そういう場合には市町村に委託をして行って、そのデータをまた全国保険協会がもらって、それを特定保健指導に結び付けていくと、こういう仕組みになろうかと思います。

山本孝史君 保険協会にそれだけの指導をするような体制とか人がおられるんですか。そういうふうにしていこうとしておられるんですか。

政府参考人(水田邦雄君) それは正に保険者がその特定保健指導を行う。もちろん、これ当該保険者が行う場合と外注、アウトソーシングでやる場合とございますが、いずれにしても責任は保険者が負って保健指導を行うという展開になります。

山本孝史君 その財源はどこから持ってくるんですか。

政府参考人(水田邦雄君) 基本的には保険料と、それから加入者の、利用者の一部負担によりますが、これにつきましても国が補助できるという規定を置いておりますので、まだ、その実は補助水準決まっておりませんけれども、考え方としてその一部について国も補助をするという財源構成になってございます。

山本孝史君 時間がないので、私、その話を聞きながら二つ問題があると思うんですね。
  一つは、健診データの取扱いという非常にセンシティブな情報をやり取りするということについて、どの程度規定を置くのかと。個人情報保護法のときに医療情報は全部対象外になっていますよね。今、実はがん対策基本法をやりながら、がん登録で随分とドンパチやっているわけですよ。それ絶対駄目だとこうおっしゃるわけ。片一方でそうおっしゃりながら、この健診データをそんな簡単にやり取りしていいのかなというのは、それはやっぱり個人情報の保護なり、あるいは健診データの取扱い、これ言うと医師は守秘義務が掛かっています、当然どこにも守秘義務が掛かっていますとこうおっしゃるんだけれども、そういう話じゃ多分ないんじゃないか。

  もっとちゃんとした制度を作らないとおかしいと思うのと、それからそれを保険協会で健康診断も多分できるでしょうし、指導もできる、それは外注できる、その財源は保険料だという話になったときに、今までの厚生省の外郭団体の仕事ぶりを見ていると、何か厚労省の天下り先が増えて、あんまり効率のいい仕事をしていないような形になるんじゃないかと。せっかく社会保険の保険料で造ったいろんな施設を整理しようという話をしてきたときに、結局そいつの生き延び策を考えただけの話かいというふうに、僕なんかは根性悪いですから、そう受け止めますけれども、そこはやっぱりもっと整理してもらわないと、多分保険者として私は納得しないと思います。私だったら納得しません。

  五分までですので残り一分、ごめんなさい。済みません。
  資料の説明だけしておきます。お配りしました資料の後ろに、大阪市の国民健康保険加入者の皆様へという四ページものの資料を付けています。私、大阪市の国民健康保険に加入しておりますので今年の四月に送られてきました。保険料の賦課方式を住民税方式から所得比例方式に変えるという通知になっております。

  この間本会議で申し上げたように、政令指定都市の幾つかが今どんどん変わってきている。結局、住民税方式で残るのは、東京二十三区と都下の三市と、それから政令指定都市の幾つかの市だけが実はこの住民税方式に残っているんですね。あと全部所得比例方式になってくる。

  だから、渡邉年金局長に来てもらったのは、いつもこの議論をすると、自営業者とサラリーマンとの間の所得の捕捉云々ができないから保険料の賦課方式は一つにできないんだと、こうおっしゃるんだけれど、実は、国民健康保険上はかなり多くの国民が、今もちろん応能、応益割ありますけど、応能割の部分については所得比例で負担をされている。何をやるかというと、収入から基礎控除部分だけを引くという形のものをベースに、しかも給与所得以外のものも含めて課税対象にして、そして所得比例でその保険料を決めているんですね。

  だから、やれるはずだと私は思っていまして、そういう意味で、基礎年金部分の保険料の賦課方式も、私は、時間がないので答弁求めませんけど、変えるべきだと思う。年金制度、一・二五まで下がってきて、出生率が、年金いよいよもたない、早くもたなくなってきている。名目年金下限法を置いているから余計にもたなくなってきているんじゃないかと私は思う。その議論も要ると思う。

  最大の問題は、やっぱり基礎年金三分の一から二分の一に引き上げるというのが、中途半端な引上げに多くのお金を使うんじゃなくて、民主党が主張しているように、全額税方式にするか、あるいは三分の一のままでいくか、新制度の中でどっちかにすべきだったと私は思います。そこの議論が実は欠けたので、私も質問するチャンスが余りないと思うので、この部分だけ申し上げておきたかったわけ。

  年金制度の、年金制度体系、今度絶対変えなきゃいけなくなるんで、そのときを踏まえて、中途半端はやめにして、全額税方式か、あるいは税は低所得者に集中的に投入して、保険料を払えない人に代わって保険料を払ってあげるようなところで税金を使うという形に制度を変えるべきだと私は思います。そんなこと聞いたことないと言う人がいるんで、私は前からそう言っているんだけど、改めてそう申し上げておきたいと思います。

  最後、がん対策の話。
  済みません、大臣、厚生省の中にがん対策推進本部があることは御承知だと思いますけれども、去年の秋御就任以来、御出席されたことがありますか。

国務大臣(川崎二郎君) 私自身は出席したことございません。

山本孝史君 失礼な聞き方、聞きましたけれども、尾辻厚生大臣のときにつくられたけど、結局、去年の秋以来この六月まで一回も出席されてないんですよ。だから、対策推進本部は結局形骸化しているわけ。

  だから、今、基本法の中で申し上げているように、がん対策会議かあるいは推進協議会をちゃんとつくって法定化して、議論をして、どんな対策が進んでいるのか、その進捗状況どうか、あるいはどのぐらい成果が出てきたのかということを報告するような仕組みを法定化しないと、本当の意味でのがん対策は進まないと思っています。

  どなたかが御質問されたがん診療拠点病院も、四十まで来ましたとおっしゃった。なぜ遅れたのかといえば、大学病院が入らなかったからですよ。結局は、文科省が持っている病院と厚労省が持っている病院との間の連携が悪いから、ここのところで拠点の整理が進まないんですね。

  その意味でも、省庁の壁を超えてがん対策を進めるためには、どうしてもこういう私は法律が必要だと思うということを最後に申し上げて、済みません、時間が三分過ぎました、私の質問を終わりたいと思います。

  ありがとうございます。

 
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