6月12日(日)号
■ 自殺予防対策で大きな進展がありました
6月9日の参議院厚生労働委員会で、介護保険法に関する質問に先立って、5月30日の国会内での自殺シンポに大臣が長時間ご出席くださったお礼を述べ、さらに、「自殺予防のために、厚労省は省内の連絡会議を設置したが、政府全体で取り組む問題だから、ぜひとも官房長官に政府全体で取り組むよう求めてほしい」とお願いしました。
尾辻大臣は「政府全体で取り組まなきゃいけないことだと考えておりまして、官房長官にも必ず伝えまして、私ども政府全体で取り組むべく努力をさせていただきます」と答弁されました。
翌10日の金曜日の定例閣議で、尾辻大臣が官房長官に対して、次のような発言をしたとの連絡を受けました。
「先月末、自殺対策の支援に取り組む民間団体主催の自殺対策シンポジウムに出席し、自殺予防等に向けて緊急に対応する必要があるとの思いを強くした。
厚生労働省としては、昨日(6月9日)、省内に、関係部局の幹部から成る『自殺対策の推進に関する省内連絡会議』を設置し、その第1回会合を開いたところである。
その中で話題になった『自殺関連うつ対策の戦略研究』は、非常に重要な取組みであるので、省を挙げて支援していく必要があると強く感じた。この点については、官房長官に是非ご説明したいので、後日事務方を伺わせる。
自殺予防対策の推進は、厚生労働省1省の問題ではなく、社会全体の問題であり、長期的な視点に立った施策への取組みが必要な問題である。
立法府においても政府の積極的な取組みを求める動きがあるので、官房長官にあっては、総合的な施策の推進が図られるよう、是非とも政府全体で取り組むことをご検討いただくよう切にお願いする。」
尾辻厚労相の迅速な対応に感謝します。
藤井基之厚労政務官には、先般、フィンランドへの公務出張と聞いたので、「フィンランドは自殺対策の先進国です。いろいろと情報を仕入れてきてください」と依頼しましたところ、たくさんの資料を持ち帰ってくれました。
武見敬三・参院厚労委与党筆頭理事と相談し、厚労委と内閣委の合同審査会を開催して「自殺予防策の推進に関する決議」を行なうことや、厚労委に官房長官の出席を求めて決議を行うことなどの実現に向けて、お互いに努力することを確認しています。
厚労省は、「政府全体の取り組みを求める決議をされても、厚労省は十分な対応はできません」とつれない姿勢です。その一方で、省内の連絡会議を設けて、権益の確保に走っています。
自殺対策は警察庁や文科省、総務省など、関連する省庁が連携しない限り前進はありません。
そこに強力な援軍が現れました。総務省行政評価局が、厚生省が「健康日本21」で設定した2010年までに2万2千人以下に自殺者を減少させるとの目標到達への政府の取り組み状況のチェックに入ったのです。7月まで調査し、来年度早々には報告書が出る予定です。
数値目標を設定することの「威力」を感じるとともに、動かぬ役所や政治に対して、「外堀」が埋まってきたように感じます。
■ 雲行きが怪しくなった在外被爆者援護問題
日韓外相会談で、健康管理手当の申請について在外公館を活用することが議題となったことから、在外被爆者問題に、一定の前進が見られるのではないかと期待していましたが、雲行きが怪しくなってきました。
私は、「在外公館の活用」とは、被爆者援護法を所管する厚労省の職員が、在外公館に出向いて書類の受理や、診療行為を行なうことと考えていましたが、厚労省は、外務省職員が事務を行なう方向で外務省と協議しているというのです。外務省も、「何ができるのか検討中」とかで、今月下旬とされる日韓首脳会議には間に合いそうもありません。
外務省職員が代行するとしても、それに対応するような規程は被爆者援護法にはありません。法律では、どの条項でも、事務を行なうのは都道府県知事とされているからです。
外務省職員は、都道府県知事からの委任を受けるのでしょうか。厚労大臣に代わって事務を行なうのでしょうか。どちらにしても、法律改正が必要だと思います。
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