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3月28日(日)号
年金法案の審議に資するため、27日から高知県須崎市にある「グリーンピア土佐横浪」に泊りがけで行ってきました。ホテルとしての存続を願う地元の皆さん、年金基金から譲渡を受けて管理・運営にあたる予定の須崎市の市長さんなどから、ご意見を伺いました。その報告は、別途「訪問記」として、ホームページに掲載します。
さて、年金法案の衆議院での審議が近づいています。
5年前の年金法案の審議は、自民党と自由党の連立政権内で、法案のとりまとめが遅れたため、法案の国会提出は7月末でした。今回は、すでに政府案は提出されていますし、予算委員会でも、年金積立金の流用問題を中心に、活発な論戦が展開されてきました。年金運用基金(前身は年金福祉事業団)の理事長なども参考人として国会によんで、審議が行なわれました。その意味で、前回審議と少し違った展開をしています。そして何よりの問題は、参議院選挙があるため、国会の閉会時期が決まっていることです。
政府・与党は、早期の審議を求めていますが、年金資金の運用に関する衆議院の「予備的調査」の結果が、まだまとまっていませんので、審議の前提となる政府側の資料提出が遅れています。早期のとりまとめを求めています。
また、小泉総理は、「年金一元化は重要な議論。民主党とも協議したい」と述べました。その真意は、「政府案を採決後に、協議しましょう」ということです。
民主党は、政府案の撤回を求めていますから、総理のこの提案は受け入れられません。しかも、議論が必要だと言うのであれば、「法案は部分的な手直し法案である」ことを、先ず認めるべきです。総理、どうですか?
民主党は、自らが考える「将来の年金制度」を対案として示しながら、国会の論戦を深めて、国民の理解と協力を求めたいと考えています。
◆ 保険料か、税か。
坂口力厚生労働相は14日、三重県久居市で講演し、「(年金財源の一部に)消費税の導入を求める案もあるが、(モデル世帯の給付水準で)現役世代の半分を確保しようとすると消費税を3%ぐらい上げなくてはいけない。負担してもらうのが保険料の形か、消費税の形か、だけの話だ」と指摘したそうです。
民主党が、保険料の引き上げを抑えて、消費税で年金給付財源を補うことを提案していることへの反論なのでしょう。ここで考えなければいけないことは、「負担するのが保険料か、消費税の形か、だけの話」なのか、どうかです。
保険料の場合は、現役世代だけが負担しますが、消費税だと、年金受給者も含めてすべての世代が負担します。負担の構造が変わるのです。決して「だけの話」では、ありません。
積立方式で始まった年金制度は、その後、賦課方式(後世代が給付財源を負担する方式)に変わりました。消費税方式は、保険料負担の軽かった年金受給世代のうち、高額年金受給者を中心に、追加的に保険料の負担をお願いし、現役世代の負担の軽減を図る狙いがあります。年金の世代間格差を是正する効果もあります。ぜひ、議論したい点です。
◆ 国民負担が軽くなる?
坂口大臣は、さらに、「保険料だと半分は企業が負担するが、消費税だと個人が負担する方が多くなる。プラス、マイナスはあるが、保険料の方が(国民にとっての)負担は少なくなると思う」と述べたそうです。これも不思議な言い方です。
年金の給付総額が変わらないとの前提の下では、保険料と税はトレードオフの関係になります。すなわち、保険料での負担が増えれば、税は減り、税が増えれば、保険料は減ります。したがって、「どっちの方が、国民負担が少ない」とは言えません。正確な発言をお願いしたいものです。
◆ 年金などの社会保障財源をどのように確保するのか
年金給付財源の確保策は、年金改革の本質です。
年金や医療などの保険料引き上げは、社会保険料控除額の増額となり、しいては所得税の課税対象額が減って、税収減につながると考えられます。谷垣禎一財務相も「控除の在り方を通じて、税収にマイナスの影響はあり得るだろう」との認識を示しました。
竹中大臣や坂口大臣は、「年金保険料の引き上げによる、景気や雇用への影響は少ない」と強気の答弁で押し通しましたが、これも、首をかしげるところです。
私は、年金保険料にしろ、税金にしろ、社会保障給付額の増額は避けられない事態を前にして、政府として責任のある方向性を示すよう求めています。
ところで「赤旗」には、「結局、消費税増税路線では自民も民主も同じです。民主党からは『消費税をどうするかという議論はやらなければいけない。ところが(首相が)上げないといったことで消費税議論が止まっている』(山本孝史議員、九日の参院予算委)とけしかける声も聞かれます」と書かれました。
私は、消費税の引き上げを求めている訳でも、けしかけている訳でもありません。社会保障財政の実態を国民に説明し、どのようにして財源を確保するかの議論を求めているのです。消費税は今後の日本にとって、避けられない議論だと思うからです。
◆ 今週の「何でやねん!?」
* 参院予算委で、「改正で(5年に一度の年金改正や国会審議の前提となる)財政再計算がなくなる。もう何もやることがないというのが厚労省の考え方だ」と指摘したことに対して、首相は「少子化、出生率、経済の変化がある。大きな変化が来た場合には、どういう対応をしたらいいかという見直しはあり得る」と答えました。これは正直でした。坂口大臣のように「これで100年、年金は安心」とは、絶対に言えないのですから。
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