7月28日(日)号
7月25日の参議院厚生労働委員会で、与党は健康保険法を力ずくで採決しました。地方公聴会も開かず、その日に予定されていた野党の質問時間を奪っての強行採決は、許されません。
■朝から緊迫したムードの委員会室
「今日にも強行採決」とのニュースが伝わって、参議院厚労委員会室は、朝から緊迫したムード。日本医師会を代表する二人の自民党委員は、他の議員に差し替えられて、顔が見えません。したがって、採決には、これまで委員会に一度も顔を見せなかった議員が加わって「賛成!」と手を挙げるのです。変です。
テレビカメラが7台も並んでいます。いつもは、委員長席に近い席に座っている元厚相の委員も、今日は一番遠い椅子に着席。委員長席の裏の部屋も、混乱でけが人が出ないよう、きれいに片付けられていました。
午後1時半から始まった私の質問中に続々と応援議員が詰め掛け、委員会室は一杯に。大仁田厚議員(自民・レスラー)が委員長に寄り添います。自民党の質問者が、質問時間が残り15分となったところで、「今日はお立ちの方も多いので、質問を終わります」と発言した途端、「質疑打ち切り動議」を自民党理事が提出(何を言っているのか聞こえないのですが)。あとはご承知のような運びとなりました。
■与野党を超えて、医療制度改革に取り組むべし
参議院での健保法審議では、東京女子医科大学での医療ミス事件や、宮路副大臣の帝京大入試「口添え疑惑」問題に関しての参考人質疑もあり、「医療の質」についての議論が重ねられました。
しかしながら、極めて厳しい国家財政が予想されるなか、今後も高騰する医療費の必要経費をどのように賄っていくのかの、厚労相は、将来展望を示しませんでした。「抜本的な改革を先送りして、1兆5千億円の負担増を国民に強いるのであれば、今後5年間は保険料を引き上げない、その間に改革を進めると確約せよ」と坂口厚労相に迫りました。「部屋に入ってくる前に、「山本先生から、保険料を上げないと約束せよと言われたら、上げないと言うぞと(厚労省の事務方に)言ってあります」と坂口大臣。
同じ効果がある安価な薬を処方する、治療を終えた患者を医療機関から介護を中心とした施設に移す、ハシゴ受診や検査の重複をなくすなどの措置をきめ細かく講じていかなければなりません。また、治療成績や専門分野の公表、治療費明細書の交付など、医療情報の公開を進め、医療機関の選択を患者(消費者)に委ねなければなりません。今度こそ、負担増だけの医療制度改革とならないよう、野党の立場であっても、医療制度改革への取り組みを続けます。
***ミニ国政報告***
◆会期末まであと3日。与党だけで本会議を開いて健康保険法を採決したことによる国会の「異常な状態」が解消されないと、衆議院から送られてきたホームレス法案などの成立は微妙となります。ホームレスを多く抱える大阪府や大阪市から「今国会での成立」を求められていますが、審議を省略して法案を成立させてよいのか。悩んでいます。
◆厚労省が、児童扶養手当の支給申請時に提出を求めている「養育費届出書」に、別れた父親からの養育費だけではなく、毎月の収支の内容や、親からの支援、貯金の取り崩しなどの状況も記入するように求めていることに対して、民主党は、書式の見直しを求めましたが、18日、厚労省は都道府県に対して、記入を簡略化してよいとの通知を出しました。
◆首相官邸の地下に新設された「危機管理センター」を視察(24日)。壁に大きなスクリーン、机の上にはパソコンがずらり。阪神大震災時に「官邸動かず」を実感した者としては、要は立派な設備ではなく、危機と判断し、すぐに全省的な行動を指示する体制にあるかどうかが問題だと思っていますが、その点は「機密です」と解説いただけませんでした。
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